大島石は、瀬戸内海のしまなみ海道が通る愛媛県の大島で採掘される石です。
大島石は江戸時代から、美しく堅牢な石として採石されていました。しかし、当時は採石技術の遅れや搬出の困難さなどから、限られた一部の人にしか知られていませんでした。
その後、明治から大正、昭和にかけて技術の進歩とともに機械化が進み、採石量が増加するようになりました。大島石は石材としての品質の高さから、採石量の増加とともに一躍脚光を浴びるようになりました。産地に近い関西、中国地方では、今やお墓といえば大島石といわれるほどになっています。
美しい空と青い海に囲まれた島から産出された大島石は、高級墓石材として親しまれ、先祖を祀るにふさわしい石とされています。
大島石は、採掘した石すべてが墓石として使えるわけではありません。墓石は他の製品以上に優れた品質が求められるため、採石された大島石のうち、墓石に使用できる量は1割程となっています。
なお、大島石の製品としての年間採掘量は1万5千t〜3万tといわれており、2013年度の実績としては、1万8千tが製品となっています。石材は天然の資源であるため採掘量は限られており、長期的に見ると大島石も希少価値が高まっていくことが予想されます。
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